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山形鉄道 フラワー長井線
Yamagata Railway Co., Ltd. / Flower Nagai Line

駅リンク先
赤湯 宮内 梨郷 西大塚 今泉 時庭 長井 羽前成田 白兎 蚕桑 鮎貝 荒砥

 ◆2010年9月訪問時
【撮影日:10.09.18./掲載日:17.08.09.】
 山形鉄道は1988(昭63)年10月に、JR東日本長井線を引き継いで誕生した第3セクター鉄道。写真のYR-880形は3セク転換と同時に営業運転を開始した車輛であり、形式の「880」も開業年の年号にちなむ。3セク転換時に6輛(YR-881~886)を導入し、2年後に2輛(YR-887・888)が追加導入されたが、前者と後者で設備が異なっている。
 この項の写真の車輛は最初に導入された6輛のうちの1輛、YR-882。初期車輛は車内はセミクロスシートとなっており、トイレ(荒砥方面を前方とした場合、前寄りの右側、写真では窓が無い場所)が備わっている。そのため外観上、トイレの隣にある窓が縦長に細くなっている。
 2年後に2輛導入された理由は車輛運用に余裕を持たせるためであったが、経営健全化を理由に2003(平15)年にYR-881が、2015(平27)年にYR-885が廃車となっている。YR-881については廃車後も部品確保用に荒砥の車庫に残されていた。
 山形鉄道ではその他にも上下分離など経営を改善する施策を様々行っている。その甲斐もあって2016(平28)年度は、自治体からの負担が一部含まれるものの、1996(平8)年度以来の黒字決算を達成したという明るい話題もあった。
 撮影は赤湯にて。

◆写真の列車情報◆ YR-882 1524着 216D 荒砥→赤湯 >折返>1614発 215D 赤湯→荒砥
  
 
【撮影日:10.09.18./掲載日:17.08.09.】
 写真の車輛は1990(平2)年に追加導入された2輛のうちの1輛、YR-887。初期車輛と異なり、車内はロングシートとなり、トイレが省略され収容力を上げている。外観上も、初期車にあった細長い窓がなくなった代わりに、他の側窓と同じ大きさの窓がトイレがなくなった場所に1カ所増えている。この増えた窓は他の窓の間隔とは等間隔にはなっていない。
 写真では側面の様子が判りにくいが、写真手前側の乗降扉と次の側窓までの距離が上項の写真とは違っている。
 よく見ると、写真のYR-887の車体角につくバックミラーの形が長円と角丸長方形と異なる。このバックミラーの違いは製造時期の違いではなく、単に交換部品の都合のようだ。
 撮影は宮内にて。

◆写真の列車情報◆ (写真手前:赤湯側)YR-887+YR-883 1411発 214D 荒砥→赤湯 
 

【撮影日:10.09.18./掲載日:17.08.09.】
 写真の車輛は、映画「スウィングガールズ」にちなんだ、ロゴ(下段写真)、演奏者のシルエットと音符をちりばめたラッピングが施されたYR-888。
 「スウィングガールズ」は2004(平16)年にフジテレビジョンや東宝などが製作した映画で、置賜地方の高校の吹奏楽部を舞台としている。映画には山形鉄道も協力しており、YR-880形も映画内に登場しているとのこと。車内には、雪のグランドでジャズを演奏する部員(上野樹里、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ、他)と、部員を前にタクトを振る教師役の竹中直人の写真が掲示されていた。これは個人的に思っているだけだが、YR-888にラッピングが施されたのは、フジテレビ系のチャンネルが8番だったからではないのかと疑っている。
 YR-888の「スウィングガールズ」ラッピングは2016(平28)年に終了し、現在YR-888は地域市町村のイメージした花などをデザインしたラッピング車輛のラインナップに加えられた(掲載日現在で計4輛)。
 撮影は荒砥にて。

◆写真の列車情報◆ YR-888 952着 205D 赤湯→荒砥 >折返> 1021発 210D 荒砥→赤湯
 
 
【購入日:10.09.18./掲載日:17.09.03.】
 土曜・休日・祝日に使用可能な、フラワー長井線のフリーきっぷ。
 発売額は1,000円だが、1枚で大人1人と小児2人まで使用できるのは、結構な大盤振る舞いだ。仮に大人1人で使うにしても、赤湯-時庭 間、または荒砥-時庭 間の通常の片道料金が当時は510円だったので(掲載日現在は520円)、その区間を往復するだけで元が取れる勘定になる。ちなみに赤湯-荒砥 間の片道料金は当時は750円、掲載日現在は消費税率の改定の影響で760円となっているが、フリーきっぷの値段は当時も掲載日現在も変わりなく1,000円で、小児2人まで使用できるのも変わっていない。
 サイズは縦:60mm×横:120mm。使用できる日は限定されているが、発売自体は通年で行われているようだ。
 きっぷの左下に「発売箇所」を書き込む欄がある。そこには「本社」と書かれているが、これは長井駅駅舎の南隣にある山形鉄道の本社社屋で購入したことによる。よって、下に書いた旅程のうち、203D利用時だけは現金で支払っている(その後の行程はフリーきっぷを使用)。
 旅程としては、前日の夕方に米沢入りし、翌朝に赤湯へ移動、以下の行程をこなしたのち、帰途についた。

 赤湯748(203D)821長井837(208D)852西大塚917(205D)952荒砥1021(210D)1031蚕桑…<徒歩>…白兎1213(212D)1232今泉1250(209D)1305羽前成田1339(214D)1411宮内1443(213D)1449梨郷1512(216D)1524赤湯
 
 

【購入日:10.09.18./掲載日:17.09.03.】
 2008(平20)年の10月に、山形鉄道に転換しフラワー長井線として開業してから20年を記念して発売された全駅入場券のセット。入場券の額面を合計すると各駅140円×17駅=2,380円になるが、このセットの販売価格は2,000円。台紙は縦:277mm×横:432mmのものが二つ折りにされている。左の画像では、スキャンの都合で左右の面を分割している。
 上段の表紙と裏表紙は沿線の写真がたくさん掲載されており、見ていても楽しい。内側は、上部に各駅に入場券がホルダーごとに収められており、下部に長井線の年表が掲載されている。
 フラワー長井線開業時は、JR長井線から引き継いだ13駅と、転換時開業駅の南陽市役所を加えた14駅でスタートしている(当時未開業だった駅は、あやめ公園・白兎・四季の郷の3駅)。また開業時には、宮内は宮内町から、おりはたは西宮内から駅名を改称している。
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【入手日:10.09.18./掲載日:17.08.09.】
 訪問時に入手した時刻表。縦:145mm×横:396mmの大きさで、縦に6面折りできるようになっている。折る際の目印として、裏面となる時刻表の面の上下に黒い三角印がマークされている。6面折りにすると横幅が66mmとなるわけだが、ポケット時刻表としては縦長なサイズである。印刷されている内容は、自社の運賃と時刻表の他、自社の割引切符や定期券販売の案内、旅行センターの案内の他、フラワー長井線と接続するJR山形新幹線・米坂線の接続時刻も印刷されている。
 フラワー長井線の時刻の変遷を簡単に紹介する。山形鉄道転換前、国鉄最後のダイヤ改正(1988(昭63).03.14.改正)の時は、国鉄→JR長井線全線通しの列車が8往復と、米沢-長井 間の米坂線直通列車が朝に2往復であった。そのうち長井ゆき下り1本は今泉-長井間を長井線内列車との併結運転であった。山形鉄道転換後(1988(昭63).10.25.開業)は、全線通しの列車が13往復へ増発された。米沢-長井 間の列車は下り1本の併結運転は解消されたものの、朝の2往復は維持された。しかし1997(平9).03.22.のダイヤ改正で米沢-長井 間の列車は廃止され、JRとの定期直通列車はなくなった(以後は、臨時列車がたまに設定されている)。訪問したときに入手した時刻表(2010(平22)年.03.13.改正)では、全線通しの列車は1往復減の12往復となっている。掲載日現在も全線通しのみの12往復は維持されている。
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