写真のオレンジカードは、牟岐線の全通60周年を記念して2002(平14)年7月に発売されたオレンジカード。2002年に四国旅行した際に購入たものではあるのだが、正直どこで購入したかはとんと覚えていない。
カードが発売された60年前ということは1942(昭17)年になるのだが、この年に牟岐線の日和佐－牟岐 間が開業して中田－牟岐 間が全通したということになっている(当時の徳島－中田 間は小松島線の一部で、1961(昭36)年になって牟岐線に編入される)。ここで、おや？と思ってしまった。このカードの発売当時も掲載日現在も牟岐線は徳島－海部 間であり、この60周年記念には牟岐－海部 間は含まれていないということになる。そうすると全通60周年という言葉自体が間違いじゃないの？ と思ってしまうのである。牟岐－海部 間が開業するのは1973(昭48)年なので、2002年の時点で全通(徳島－海部 間)から29年しか経っていないのである。
ただこれには考えられる理由があり、もともと牟岐－海部 間については改正鉄道施設法から建設線として工事が始められた後免－室戸ー牟岐 間の阿佐線の一部であったということが影響しているのかもしれない。部分開業した同区間については距離も短かったこともあったのか線路名を新たに命名するのではなく、接続している牟岐線の延長線とされたのであろう。だとするならば、もし国鉄が計画通り後免－牟岐 間が開業させた暁には、牟岐－海部 間を阿佐線に編入するつもりであった、ということなのだろうか？
