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四国旅客鉄道 牟岐線
阿佐海岸鉄道 阿佐東線
鯖瀬 【次の掲載駅】 甲浦
海 部 Kaifu
  
【撮影日:02.10.03./掲載日:19.06.26.】
 1番線の駅名標はJR四国仕様。1番線は牟岐線からやってくる列車が入線する。掲載日現在では阿佐海岸鉄道との相互乗り入れが中断してしまっているので、1番線には直通列車による甲浦ゆきの列車の発着は無く、JR車輛よる牟岐線への折り返し列車のみが発着している。
 
【撮影日:02.10.03./掲載日:19.06.26.】
 2番線の駅名標は阿佐海岸鉄道仕様。当時の駅名標は、写真のような駅名標示の他に社紋だけが入れられたシンプルなものであったが、掲載日現在は文字フォントも変わり、駅ナンバリングとイラスト入りとなっているようだ。2番線は阿佐東線からやってくる列車が入線する。掲載日現在ではJRとの相互乗り入れが中断してしまっているので、阿佐海岸鉄道線内のみ運行の折り返し列車だけが発着しているのみとなっている。
 
【撮影日:02.10.03./掲載日:19.06.26.】
 1973(昭48)年10月に、計画線である阿佐線の延長によって開業した当駅。意外なことに、四国で初めてできた高架駅であったそうだ。開業当初は1番線のみが設置され、単線の行き止まり駅であった。1992(平4)年3月の阿佐東線開通に併せて2番線を開設し中間駅化、列車交換が可能な駅に変わった。ただこの線増工事に際しては、工費を抑えるためなのかどうかわからないが、高架線上に構内踏切が設置されるというトリッキーなことが行われている。
 
【撮影日:02.10.03./掲載日:19.06.26.】
 写真、駅高架下脇に建つ海部町観光案内所の前に設置された阿佐海岸鉄道開業の記念碑。
 阿佐海岸鉄道開業以前、工事は宍喰までの線路敷設を終えた状態で工事が凍結されていたという。それを後に開業させたわけだが、開業した1992年当時でさえ同鉄道が採算が取れる見込みが無かった。本来であればJRの延伸線として開業させるべきなのだが、JRは牟岐線南部区間自体の成績が芳しくないことから受け皿になるにはリスクが高いと考えたようだ。第3セクター鉄道で開業させたはいいが、海部以南が別会社となったために、牟岐線から乗り通したときに新たに初乗り運賃が発生して運賃が割高になってしまった。開業距離が短いことから、あまりトクがある新線開業とはいえず、地元自治体の政治的意図が強く働いた路線といえる。結果は思った通りに万年経営赤字で、基金を充てて何とか鉄道として維持している状態だ。
 掲載日近年では、鉄道と自動車の両方の性能を有したDMV(Dual Mode Viecle)の導入が(牟岐線)阿波海南ー(阿佐東線)甲浦 間で計画されているが、この計画も杜撰としか思えず、鉄道を残すための理由に物珍しさの人集め以外に具体的な目的が示されていない。線路の使用区間も短いことから、ダイヤで制約される鉄路を使用するメリットが無いのだが、単純にDMV区間の両端の駅の改良工事を行うよりもバスで置き換えた方が投資も少額で済むはずである。
 徳島県と高知県は、何のための阿佐海岸鉄道なのか今一度しっかり考えたほうがいいように思う。せっかく開業させた鉄道がかわいそうである。
 
【撮影日:02.10.03./掲載日:19.06.26.】
 海部駅の名物といえば、駅の徳島側(牟岐線側)にある町内(まちうち)トンネル。開業時はちゃんと山を貫通していたトンネルであったが、開業から2年後の1975(昭50)年の時点ですでに土地開発で山が切り崩されてしまい(国土地理院・空撮アーカイブ)、写真のようにトンネルだけが取り残されてしまった。切り崩しの際はトンネルの上部も整地されたようだが、写真でも判るようにそこは木々が生い茂っている。トンネルが残された理由は、鉄道の運営上に問題が無いということもあるが、これを撤去するのはタダでは出来ないということのほうが大きい。将来的には老朽化とかの問題は出てきてしまうかもしれないが、単純に無駄と切り捨てるのではなく、これはこれで残しておいていいのではないかと思う。
 掲載日現在も町内トンネルは健在だ。
 
【撮影日:02.10.03./掲載日:19.06.26.】
 上でも説明した、高架上にある構内踏切の辺りから、JR、阿佐海岸鉄道双方の折り返し列車を撮影。

  ◆写真の列車情報◆ (左) 四トク キハ47-504(徳島側、2輛編成) 932着 529D[普通]徳島→海部<折返>940発 544D[普通]海部→徳島
               (右) ASA-101(1輛編成) 932着 5544D[普通]甲浦→海部<折返>938発 5529D[普通]海部→甲浦 
 

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