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三岐鉄道 北勢線
大泉 【次の掲載駅】 麻生田  
楚 原 Sohara
 ●2015年10月 訪問時
【購入日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 番号:0142
 
 
【取得日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 駅員の方にスタンプはありますか? と訊ねたら出てきたのが、三岐鉄道になって作ったシリーズではなく、近鉄時代から使われているというスタンプ。これはこれでかえって貴重かも知れない。近鉄でもこういうスタンプを作っていたとは意外とは思ったが、近鉄の文字が入っていないのもちょっと気にはなる。
 員弁大池は1940年竣工の灌漑用水用の溜池で、いなべ野池群と呼ばれる溜池群の中では最大の池とのこと。いなべ公園という自然公園がそばに整備されている。
 
【撮影日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 当地の地名には"楚"という、中国の歴史でも勉強しない限りほぼ使うことがない漢字が使われている。なので地名の由来は調べてみようと思ったのだが、今のところは不明だ。でも"楚"の字が発音しか意味がないとすれば、岐阜県各務原市の高山本線の駅にも見える「蘇原」同様に、蘇我氏につながる歴史の話とかが出てくるのかもしれない。
 
 
【撮影日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 1992(平4)年の近鉄時代に建て替えられたという駅舎。とんがった屋根が特徴的だ。駅舎は上りホーム側にあり、北東方向に出入口がある。
 
【撮影日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 楚原第1号踏切のすぐ横の、下りホーム側の阿下喜側には使用した形跡が暫くなさそうな臨時改札口がある。おそらく駅の西にあった旧・員弁県立高等学校への登校時間帯に、生徒への利便を考えて使用されていたのではないかと思われる。写真では見にくいが、入口は細いチェーンが横に張られて通行止めになっていた。一方ホーム側は鉄の両開きの門扉になっているが、なんだか下手に水色で塗られ、2枚の扉が開かないように針金でぐるぐる巻きにして閉鎖されていた。ちなみにこの写真の右側に駐輪場への門があり、奥に沢山の自転車が駐輪されていた。ここもおそらく高校と関係しているのだろう。
 旧・員弁県立高等学校は、1922(大11)年に県立員弁農学校として開設された歴史のある学校で、平成12年度に当駅近くの場所から、南の員弁川近くの土地に移転して県立いなべ総合学園高等学校となっている。現高校の敷地は約13万平方m(正方形に直すと、約360m四方)とかなり広いそうだ。現高校へは当駅からだけでなく、三岐線の三里駅からのアクセスが徒歩でも可能とのこと。
 
【撮影日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 上の項の左側にある楚原第1号踏切の中から駅の構内を撮る。右側が下り線、左側が上り線になる。線路形状は、(直通運転列車は)上下とも到着前はポイントの分岐側、発車後は直線側を通るようになっている。北勢線に7つある交換駅(終端の阿下喜駅を含む、北大社信号所は列車交換できないので含まず)は島式ホームが多いが、対向式ホームになっているのは当駅と馬道駅の2駅だけだ。
 
【撮影日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 構内踏切から撮影。駅の西桑名側には33.3‰の河岸段丘の急勾配が存在する。その急勾配をゆっくりと小さな電車がよじ登ってくる。電車は楚原どまり、終点まであと一息だ。
 そういえば、かつて楚原の300m西桑名寄りに「畑新田」という貨物駅があった(戦前に営業休止し、1969(昭44)年に廃止)。もしかしたら300mしか離れていない場所に貨物駅を設定したのは、この勾配を敬遠したためだったりして。

 ◆写真の列車情報◆ K73編成 クモハ273(+サハ136+サハ142+クハ141) 1212着 西桑名→楚原
 
【撮影日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 到着した楚原どまりの電車。日中は30分間隔の運転の北勢線は、1本は終点阿下喜まで行くが、もう1本は楚原で折り返す。折り返しの上り電車は、下りホームから直接出発するのだが、せっかくならスプリングポイントをやめて、駅舎側の上りホームからも折り返しができればいいのになぁと思ってしまった。折り返しには9分の時間が用意されている。
 写真の左から2輛目に見える角の丸い車輛は、130形に属するサ136。
 130形は1954(昭29)年から8輛製造された三重交通三重線用の車輛で、当初はサ360形を名乗っていた。1960(昭35)年から三重線にサ2000形(現・140形)が導入されると、サ363~368・の6輛が北勢線へ転入された。1965(昭40)年の近鉄合併後には130形(サ133~138)に形式変更される。1977(昭52)年からの北勢線近代化に際して、サ134・136には西桑名側に運転台(新製時に準備工事だけはされていた)が取り付けられ、ク134・136となった。また同時期にサ133は内部・八王子線へ転出している。そしてク134にはクハ277と同タイプの運転台が取り付けられ、ク136は中間付随車化されサ136(写真の車輛)に戻った。
 訪問時現在、130形は北勢線最古参の系式となっている。

 ◆写真の列車情報◆ K73編成 クハ141 (+サハ142+サハ136+クモハ273) 1221発 楚原→西桑名
 
【撮影日:15.10.11./掲載日:16.01.18.】
 北勢線全線を走破する電車が楚原で交換する。日中、阿下喜ゆき下り電車は9分(東員で編成の入れ換えがある場合は6分)ほど停車するが、西桑名ゆき上り電車は1分未満の停車ですぐに出発となる。たまたま撮影時は一方の電車にWAONのラッピング電車がやってきた。編成の間にホームが挟まってないことも良かったが、色の対比が楽しい一枚になった。

◆写真の列車情報◆ (左) K71編成 クハ171 (+サハ146+クモハ271) 1151発 西桑名→阿下喜
             (右) K75編成 クハ145(+サハ138+クモハ275) 1151着 阿下喜→西桑名
 
 

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