“西別所”という地名だが、実は周辺には他に“別所”と名の付く地名は存在しないようなので、この“西”は方角を表す性格のものではない可能性がある。よってローマ字の標記も“nishi”と“bessho”の間にハイフンが入らないのが正しいのかもしれない。ただ西桑名ではハイフンが入っていなかったので、三岐鉄道はそこまで考えて入れなかったというよりは、たまたまそうなったと見るべきかもしれない。
ちなみに駅の北側にある国道258号、国道421号のジャンクションに設置されている西別所交差点の信号も、ローマ字表記は“Nishibessho”とハイフン無しである。
西別所は西桑名から二つ目の駅。しかし意外だったのは、近鉄時代は当駅折り返しの列車の設定があったそうだ。
それはともかく、駅舎は三岐鉄道移管後に建て直されたものとのこと。小駅ながらもバリアフリーにきっちり対応している。
地図上では駅周辺に多くの住宅地があることが解るが、駅の周りは何となく寂しい。
ホームの阿下喜側から西桑名方向を見る。ホームの細さもさることながら、線路の幅の狭さも気になる。線路の左側には何か怪しげな空き地が広がる。空撮写真などを見ると駅の前後にもそれなりの土地があることから、もしかして交換設備があったのかな？ と想像してしまった。しかしそれは早合点、かつてこの土地には西別所変電所が2009(平21)年まで建っていたそうだ。
奥に見えるのは高規格で作られた国道258号線の道路。
西別所を出発したクモハ277＋200系の4輛編成。西桑名側の200系の3輛編成は4台車の連接車なので、走行時のレールのジョイント音が独特である。
◆写真の列車情報◆ K77編成 クハ202(+サハ101＋サハ201+クモハ277) 828発 西桑名→阿下喜