駅南側の側線群に停車していた、キハ40 2094。この車輛は境港線用で、車体には日本海に浮かぶレジャーヨットが描かれている。
写真の左上に観光案内の表示が見切れているが、そこに「皆生温泉」の文字が見える。私はこの温泉地の名前は二十歳を過ぎてから正しい読み方を知った次第で、それまで"みなお"と読んでいた。米子の方々、すみません。正しい読み方はもちろん「かいけ」である。戦前は米子駅前から皆生温泉までの路面電車が営業運転していたこともあったが、営業期間はわずか13年ほどであったという（1925(大14)年～1938(昭13)年）。
◆写真の列車情報◆ 米トウ キハ40 2094 側線留置中
鬼太郎の親父が貫通路扉に描かれた境線用のキハ40。この頃の鬼太郎列車はまだ初代塗装の時代で、現行の鬼太郎列車に比べて彩度は淡い方向の、妖怪世界を醸し出すような色合いであった。
◆写真の列車情報◆ 米トウ キハ40 2095 1618発 665D[普通]米子→境港
記憶がうろ覚えで正しい情報だったか確認できていないのだが、この日の[出雲2号]は前の運用の[出雲3号]で遅延が発生したかなんかで、米子始発での運転だったような…そうでなかったような…??
この当時の[特急 出雲]はブルートレインの中でも人気は高く、乗車率も他の夜行列車に比べて高かったと記憶している。個人的には乗ってみたかったブルートレインのひとつではあったが、乗るチャンスは巡ってこなかった。ちなみにこの旅では、行きは新潟から電車[急行 きたぐに]を利用して敦賀より小浜線経由で山陰入りし、帰路は大阪へ出て客車[急行 銀河]を利用し東京に向かった。まだまだ夜行列車を利用して移動できる時代だった。
◆写真の列車情報◆ 米トウ スハネフ14(出雲市側後尾車、車番不明)ほか7輛(牽引機はDD51 1121) 1814発 1002レ[特急 出雲2号](運用変更？)米子？→東京
1996(平8)年3月から1997(平9)年11月の約1年半、1往復だけ存在した、鳥取県内しか走行しない[特急 いなば]。
[特急]としての[いなば]の名前はかつて東京－米子 間で運転されていた寝台特急に使われていたが、1978(昭53)年3月のダイヤ改正で出雲市発着となり[出雲]に改称されたために消えてしまった。写真の[いなば]は、山陰本線の園部－福知山 間が電化されたときに[あさしお]が電車化されて[きのさき]となり城崎以西が廃止となってしまったため、そのうち鳥取－米子 間をフォローするために誕生した。しかし鳥取口、米子口で接続する[特急]列車は存在せず、米子・倉吉から鳥取への通勤特急のような存在だった。
この「いなば」長く存在せず、この写真の撮影の翌月のダイヤ改正で、[いなば]は岡山－鳥取 間の[急行 砂丘]を格上げし智頭急行線経由に変更した[特急]の名前に使われることになり、現行列車は[くにびき]へ改称・編入されることになる。1997年のダイヤ改正前後の[いなば]を比較すると、鳥取発着である以外に運転区間の接点は無く、ヘッドマークのデザインも別のものとなった(改正前は大山・桜(写真)、改正後は日本海・鳥取砂丘・蒲の穂・ウサギ)。掲載日現在、この系統の[特急]は「スーパーまつかぜ」となっている。
◆写真の列車情報◆ 米トウ キハ181 16(鳥取側後尾車)ほか2輛 1823着 2049D[特急 いなば]鳥取→米子
鳥取県内の山陰線を速達で結んでいる[快速 とっとりライナー]に対し、島根県内を速達で結んでいる[快速 石見ライナー]。当時の[とっとりライナー]は停車駅を絞って走っていたのに対し、[石見ライナー]は当初より区間快速のような停車駅の設定であった。
このころの[石見ライナー]は4往復の設定で、運転区間が米子・松江－浜田・益田 間と列車により異なっていた。掲載日現在は[快速 アクアライナー]と名前を変えて5往復が設定され、下り1本が浜田どまりである以外は運転区間が米子－益田 間に揃えられている。
◆写真の列車情報◆ 米トウ キハ58 502(鳥取側後尾車、編成不明) 1841発 3131D[快速 石見ライナー]米子→浜田