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山陽電気鉄道 本線
阪神電気鉄道 神戸高速線
高速長田 【次の掲載駅】    → 
西 代 Nishidai
 ●2017年10月 訪問時
【購入日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 西代駅は山陽電鉄管理下の駅。阪神駅で発売している切符と異なり、発売時間や和暦の年号が入っている。ただひとつだけ見た目が不思議なのは、金額の「130」の数字がふたつ印刷されているところだ。山陽電鉄区間の単独きっぷを見ていないのでこれは私の推測だが、上の「130」の表示の上に「高速連絡」の文字が見えるところから、上の数字が山陽電鉄区間と神戸高速線区間の合算金額で、下の「130」の左に「西代」の文字が見えることから、これは神戸高速線内単独の金額を表示しているのだろう。つまるところ、普通の連絡きっぷの表示していることと何ら変わらない、ということになる。山陽電鉄区間の運賃がゼロ円なので奇妙な表示になっている。
 
【入手日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 当駅は山陽電鉄管理駅。頒布物であるポケット時刻表は山陽電鉄仕様になっている。特徴的なのは、直通特急のみではあるが、阪神梅田と阪神神戸三宮の時刻表が印刷されているところだ。
 時刻表を見ていると、上り列車の行先には阪神神戸三宮ゆきと阪急神戸三宮ゆきの列車があるため、阪神神戸三宮は丸囲みの"三"、阪急神戸三宮は四角の囲みに"三"としている。ただ文字が小さいので、明確にするためには漢字は使わず単純に記号にした方が良かったかもしれない。
 それぞれの画像をクリックすると、拡大表示します。

 
【撮影日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 上項にも書いたとおり、当駅は山陽電鉄管理駅なので駅名標も山陽電鉄仕様になっている。
 山陽電鉄は現在でも元・神戸高速鉄道東西線に直通している。かつては元・東西線の区間の営業免許を有していたが、2010年に神戸高速東西線から阪神・阪急神戸高速線に組み替えを行ったときに同区間の営業免許を返上してしまった。現状では当駅が山陽電鉄の起点駅となっているわけだが、"本線"の起点駅なのに当駅を始発・終着にする列車が無く、多くの通過列車(直通特急の約半数)が設定されているという変わった駅でもある。
 神戸高速鉄道と直通運転を開始したのは1968(昭43)年4月のこと、1978(昭53)年までは当駅の西側に西代車庫があった(東須磨車庫完成で廃止)。その西代車庫跡に、現在は山陽電気鉄道本社のビルが建っている。
 
【撮影日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 1995(平7)年1月の阪神淡路大震災が発生した当時、当駅と隣の板宿駅では地下線化工事の終盤を迎えていた。そのため震災で不通になったあと、地上線の復旧は行われることなく、地下線の竣工に注力した。板宿駅が地下化し3月に開通、高速長田-西代-板宿 間については6月に地下線として開通させている。たまたま工事していた時期と重なっていたということもあるが、こういう復旧・再開通の経緯を辿ったのは珍しい。
 おそらく地上駅時代の駅は、この入口建屋の背後にあったものと思われる。
 
【撮影日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 こちらは北東側の地上との出入口。管理駅の関係があるとはいえ、"阪神電鉄"の文字が無いところが淋しい。入口に脇には駅出口付近の標高表示があり、標高は8.8mだそうだ。ちなみに上項の南口は7.8mで、1mの差がある。
 
【撮影日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 改札口周りの様子。きっぷ売り場の前は広い空間がとられているが、自動改札の通路数は4通路と小さめである。
 
【撮影日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 この地下ホームは阪神淡路大震災の時は工事中で、後に設備の供用が始まった。上下線の間を仕切っている横長な柱を観察すると、柱の上部と下部の部分が台形にコンクリートを盛ったような形状をしている。これは推測だが、耐震強化のために工事の途中で設計変更されたような感じがしないでもない。
 ちなみに当駅の元町側に背向の片渡り線があり、下り1番ホームの元町方向の出発信号機と上り2番ホームにある入替信号機が設置されている。これを使うことで、1番線での神戸高速線折り返し運転、2番線到着→上り線元町側に引き上げて折り返し→1番線発車の順序で山陽電鉄本線折り返し運転が可能となっているそうだ。どちらへも折り返せるようになっているところは、さすが会社境界駅というところか。
 
【撮影日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 停車中の黄色い表示の[直通特急]。赤い表示の[直通特急]は当駅を通過する。このあたりは神戸高速線を普段利用している人以外では少々判りづらいところかもしれない。
 写真の編成は5030系で、5000系で使用していた直流直巻電動機からVVVFインバータ制御に仕様変更したもの。1997(平9)年の阪神梅田直通開始に備えるために製造された1次車と、2001(平13)年の直通特急の運転本数拡大に備え増備された2次車がある。写真の5632Fは1次車。

 ◆写真の列車情報◆ 5632F 9417~9417H 1227発 [直通特急]梅田→姫路
 
【撮影日:17.10.13./掲載日:18.02.09.】
 ホームには鉄人28号の絵が描かれた駅名板が掲出されている。
 鉄人28号の原作者である漫画家・横山光輝氏が神戸市須磨区出身で、長田区にも所縁があるということから、2006(平18)年に長田区の商店主が中心となってNPO法人「KOBE鉄人PROJECT」を設立し、震災復興はもちろんのこと、横山氏の偉業を後世に伝えるために活動しているという(横山氏は2004(平16)年に死去している)。鉄人28号はそのシンボルということで起用されたということだそうだ。NPO活動のひとつの成果として、JR新長田駅近くの公園には高さ15m以上もある鉄人28号の像(2009(平21)年完成)が立っている。
 この駅名板もその活動の一環なのだろう。
 
 

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