現在の高木駅は第三セクター転換後の開業駅であるが、戦前には同地に“高木神前”という名の駅があったそうだ。この高木神前駅は、別所－三木 間延伸開業した1917(大6)年には開設されておらず、遅れて1930(昭5)年の年末に開設されている。しかし営業したのは12年半ほどだった。一方転換の当駅は1986(昭61)年の開業だが、三木鉄道が廃止になった2008(平20)年に運命を共にしている。第3セクターの駅としては22年間の営業であった。
さて、“高木神前”という名前だが、そう名乗るからには近くに寺社があるのだろうと地図を調べてみると、駅北側に広い境内を持つ朝日神社と、小さな御社だけの豊間根神社というのがあることが解った。距離だけなら豊間根神社の方が近いが、おそらく“神前”とは朝日神社を指しているのではないかと想像する。
ホーム上から三木方向を見る。
ホームが途切れた辺りの線路の右側に信号機が見えるが、これは三木駅の場内信号か遠方信号である。当駅と三木駅の間は営業キロで600mしかない。しかしながら三木側はカーブしており、ホームから三木駅を臨むことはできない。
駅を出発した三木ゆき下り列車。