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JR東日本 常磐線
双葉 【次の掲載駅】 桃内→ 
浪 江 Namie
 ●2021.08.訪問時
【入手日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 
【入手日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 自動券売機はおそらく営業時間中はずっと稼働しているのだとは思うが、なぜか乗車駅証明書の発券機が設置されている。
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 元より駅前には駅前商店街のようなものは見当たらず、数少ない店舗も営業しているように見えず、駅前は寂しい限りだ。それでも列車が発着するときには、わずかばかりだが利用者が集散していく様子が見られるのは救いである。
 駅からは新常磐交通のバスが発着しているが、震災以前に運転されていた路線バスは復活しておらず、富岡駅を結ぶ[急行]バスと、震災後、町内に設されたFH2R(福島水素エネルギー研究フィールド)に向かう路線がわずかばかりに発着するのみである。
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 駅の入口には「ようこそ、浪江駅へ。」の文字が。震災と原発事故の影響で浪江町の帰町率は芳しいものではないということもあって、駅を訪れた人に対して歓迎したいという思いが強いのであろうとは思うのだが、駅が無人駅では歓迎もできないのではと思ってしまう。寂しい限りである。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 この建物財産表の打刻は「本屋-1 S-52-1-30」となっていた。
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 前回訪問時には、ホーム出口側にあった改札の窓口は、新たに設置された掲示板で塞がれてしまった。寂しい限りである。
 駅の無人化に際して、当駅を管理する駅は原ノ町駅となった。Suicaは首都圏エリアなのに、管理担当が仙台エリアの原ノ町駅というのは、何かちぐはぐな感じを受ける。確かに地理的にはいわき駅より原ノ町駅の方が近いのは確かなのだが。
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 無人駅となった代わりに、駅舎内に設置された「運行情報・時刻表」という情報ボード。名前の通り、通常は列車の運行状況や、数駅前からの列車接近情報、時刻表が表示されている。
 訪問当日の午前中は原ノ町~岩沼 間が倒木の影響で運休となっていた。ただ訪問日現在の[普通]列車は原ノ町で系統分割されているので、当駅を含む原ノ町以南のダイヤはほとんど影響なく運用できるはずなのだが、なぜか原ノ町以南の列車のダイヤが乱れていた。
 でもこの情報ボードは運用方法に難があるようだ。というのも、列車の運休が決まれば時刻表の当該列車の時刻に打消線が重ね書きされるのだが、列車が遅れる場合にはどのくらい遅れるのかがなかなか表示されず、時刻表にも(遅れの分数を具体的に表示するのは難しいとはいえ)遅れの文字さえ表示されない、遅れてやってくる列車の位置情報は表示されないなど、改善すべきことはたくさんあるようだ。特に後述する、原ノ町で運転打ち切りとなった「ひたち3号」の折り返しに運用に充てられた「ひたち14号」については、時刻表上から時刻の表示が消え、位置情報の表示もなく、担当駅である原ノ町駅からの遠隔放送案内も無く、約50分遅れで突然到着するという有様だった。無人化する際に当たってダイヤが乱れたときの旅客案内をどう運用すべきか、かなり問題山積のようだ。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 駅舎内には「なみえまるみえ情報館」という部屋があり、中には浪江の物産などが展示されている。一角には浪江を訪れた歌手のももいろクローバーZ、水木一郎、お笑い芸人のサンドウィッチマン、東京ホテイソンなどのサインが飾られていた。上のサイン入りTシャツはももいろクローバーZのもの。ももいろクローバーZはいろんなところで浪江との関わりがあり、地元産品の大堀相馬焼とのコラボレーションしたり、メンバーである佐々木彩夏は自身がプロデュースする地元アイドル"浪江女子発組合"(通称"JA浪江")のメンバーとしても参加している。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 ホームの構造は2面3線の典型的なタイプ。ホームはE531系の運転に合わせて嵩上げ工事が行われた様子がよくわかる。
 でもここで思うのは、仙台エリアではホームの嵩上げをしないで済むように低床車であるE721系などが主力で走っているわけだが、もうそれらは今後、原ノ町より南下してくることはないのだろうか。
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 当駅まで定刻で走ってきた写真左の下り[普通]原ノ町ゆきを待たせて、右の1時間遅れの上り[普通]いわきゆきが到着。所定であれば両列車は竜田で交換をするダイヤである。この日は倒木の影響で原ノ町ー岩沼 間が運転見合わせとなっていたとはいえ、原ノ町以南を走行する両列車には影響を与えるわけがないはずのだが、なぜか上り[普通]は遅れていた。原ノ町以北が運休になっているのだから接続する列車があるわけでもないのに、上り列車が遅れる理由が今でもよくわからないでいる。ちなみのこの上り列車の編成は、この日私が竜田から双葉まで利用した下り列車の編成で、そのときは定時で走っていたのだから余計に訳がわからない。もしかしたら原ノ町に到着する代替バスと接続待ちさせるためとも考えたが、本数が少ないとはいえ原ノ町以南の列車に影響を与えていいと考えるのは何か違う。運転指令は何を考えて1時間も延発させたのかを知りたいところである。

 ◆写真の列車情報◆ (左) E531系 水カツ K479(写真先頭はクハE530-2029) 671M 1030発(定刻1024発)[普通]いわき→原ノ町
               (右) E531系 水カツ K454(写真先頭はクハE530-2004) 670M 1030発(定刻933発)[普通]原ノ町→いわき
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 予定より数分遅れて到着した「特急 ひたち3号」。側面に東北デスティネーションキャンペーンの広告を出した編成であった。
 
 ◆写真の列車情報◆ E657系 水カツ K14(写真先頭はクハE657-14) 2003M 1118発(定刻1115発)[特急ひたち3号]上野→原ノ町(所定は仙台)
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:22.01.22.】
 「原ノ町」ゆきを表示するE657系の方向幕。E657系が運用開始されてからは原ノ町発着の定期列車は設定されたことはないので、投稿日現在では貴重な表示ということになる。これは上項で説明したとおりに、訪問日の朝から倒木のために原ノ町ー岩沼 間が不通になっていたための措置である。
 本来であればこの[ひたち3号]は隣の桃内駅で上りの[ひたち14号]と列車交換をするダイヤが組まれているが、撮影時は[ひたち14号]は仙台で足止めされた状態であった。それゆえこの[ひたち3号]はこの後、原ノ町で急遽[ひたち14号]に仕立てられて折り返し、当駅を所定より約50分遅れで出発していった。
 
   
 ●2020.03.11. 富岡-浪江 再開通直前
【購入日:20.03.11./掲載日:20.03.13.】
 券売機から購入。
 
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.13.】
 駅前に飾られていた常磐線再開通を祝うデコレーション。このハートに翼というデザインは絆とかつながりとかを表したくて使用されているのだとは思うのだが、どちらかというと愛らしい雰囲気である。まあダイヤ改正日はホワイトデーですしね。
 
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.13.】
 代行バスの停留所。代行バスは震災後に相馬―亘理 間の運転に始まり、2014(平26)年9月に避難区域を通る国道6号の通行が再開された翌年1月に竜田―原ノ町で代行バスが運行開始される。その後は再開路線の延伸との兼ね合いを見ながらバス区間は縮小していったが、ついにその役目を終えるときがやってきた。代行バス停のデザインは、このスタイルを使用していたものが比較的多かった。
 
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.13.】
 ダイヤ改正に合わせて無人化するというお知らせが貼られていた。全線再開通に合わせて特急が止まるようになるというのに、もったいない気もする。ただ駅には特急指定席券も購入可能なマルチ券売機が設置済みである。
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.13.】
 ダイヤ改正に合わせて、当駅はSuica首都圏エリアの最北端の利用可能駅となる。改札口には簡易リーダーがすでに設置されており、カバーを掛けられ出番を待っていた。
 
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.13.】
 駅構内を北側の踏切から見る。線路の輝きの状態を見ると、暫定終端駅の間は3番線が使用されていたようだ。
 常磐線の暫定的に終端となった駅を見てみると、いくつかのパターンに分かれる。当駅がそうであるように、同様の1面2線スタイルの竜田駅・富岡駅では1・2番線が上下本線で一方向にしか信号回路が無かったことから、駅舎からは遠いが、双方向に運転が可能な3番線が折り返し線として使用された。ただ竜田駅だけ当時は跨線橋の補修が必要だったこともあり、線路上に渡した仮設の橋を通ることで平面での駅舎とホームの移動が可能であった。小高駅と亘理駅はホームの無い中線で折り返し運転を行ったため、下り本線上に仮設ホームを組み、駅舎とホームを平面移動とした。広野駅については中線となる2番線で折り返し運転を行ったが、2番線ホームの反対側にあった元の中線跡の空間に仮設ホームを組んで駅舎とは平面移動とした。久ノ浜駅・原ノ町駅・相馬駅・浜吉田駅は主に1番線を使用しての折り返しであった。
 
 
 

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