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JR東日本 常磐線
大野 【次の掲載駅】 浪江→ 
双 葉 Futaba
 ●2021.08.訪問時
【入手日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 
【入手日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 当駅にはマルチ券売機があるが、乗車証明書発券機も設置されている。だけど大方は券売機の方で対応できるのだから、証明書発券機を設置している意味が無いようにも思えるのだが…。
 
  【入手日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 券売機で購入したきっぷ。このきっぷが当駅発となっていないのは、この後の駅周りをするのに必要としたからだ。桃内駅はSuicaに対応していないことや、夜ノ森駅が無人駅ということもある。こういう区間の利用者はあまりいないとは思うが、Suicaの首都圏エリアと仙台エリアの"跨ぎ利用"ができないことの弊害を感じてしまう。
 しかしながらこのきっぷは結局、使用することなく手元に残ることになった。というのもこの日は朝から原ノ町-岩沼 間が倒木の影響で運休して原ノ町以南もダイヤが乱れており、この切符の購入後のことになる昼過ぎからは、双葉郡付近で大雨になって運転見合わせになったしまったため、予定通りに移動できなくなってしまったからである。
 それにしてもいまだに解せないのは、原ノ町以北が運休になっているとはいえ、訪問時のダイヤでは[普通]列車の運転系統が原ノ町で分割されているのだから、当駅を含む原ノ町以南の運転ダイヤや[普通]列車の車輛運用に影響はないはずで、[特急]にしても本数が多いわけではないので影響を受ける理由が今ひとつはっきりしない。原ノ町は常磐線以外に路線があるわけでもないし、原ノ町の駅構内運転にしたって列車が混み合うようなダイヤにはなっているとは到底考えられず、わずかの変更で対応できるはずである。乗務員のやりくりの都合とか、もしかしたら代行バスとの接続が理由となることも考えられなくもないが、単に運転指令が下手くそなのでは? と疑ってしまう。
 
【購入日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 棒線駅となってしまったので、駅名標は両矢印仕様。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 訪問当時は日中の立ち入りや一時帰宅は可能であったが、駅前は閑散としているのは相変わらずであった。まあ駅前で営業している店はなく、一時帰宅する住民や工事等で仕事で来る人は大方車で行き来するのだから、当たり前といえば当たり前なのだが。
 この写真を撮影したのは午前9時前後のことだが、写真の後ろに映し出された西の空は暗雲に覆われていた。この数時間後、私は大雨の運転抑止で大野駅で4時間ほど待ちぼうけを食らうことになるのだが、これはその暗示だったのかもしれない…??
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 駅舎のコンコースには駅事務所があるが、見た感じでは建物と一体に作られたのではなく、プレハブとまでは言わないものの仮に設置されたような造りであった。窓口が設置されいるが、基本的に当駅は無人駅である。ということで、その代わりではないが特急券も発券できる券売機が設置され、首都圏エリア対応の簡易Suicaリーダーも設置されている。駅は無人駅ということで当然管理駅というのが設定されていると思うのだが、掲載日現在、担当がどの駅だか解らない。南は大野駅までがいわき駅担当、北は浪江駅までが原ノ町駅担当というのは解っている。おそらく当駅はいわき駅が担当だとは思うのだが…。
 当駅は双葉町の玄関駅であるので、震災・原発事故による避難民が順調に帰町が進めば有人化ということもあるだろうが…、住民アンケートによれば双葉町には戻らないという答えが多く、そうなることは難しい。でも思うのは、帰るかもしれないと思っている住民ならばいざ知らず、もう双葉町に帰らないといっている住民が双葉町にずっと籍を置いておくのは大いなる矛盾だと思うのだが…、この件はこれ以上の発言は控えておく。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 西口出口の様子。この訪問したときは、駅の西側は目下造成中で、この西口は降り立つことは可能でも、そこから先はフェンスに覆われており、これ以上外には進むことはできなかった。いくら利用者が少ないとはいえ、駅のコンコースの西口階段とエレベータの前に、現在西口は工事のため出られませんくらいの注意書きか、パイロンとかを立てて先に進めないようにするとか、対策してほしいところだ。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 写真の立て看板は駅舎東口に建てられていたものだが、同じものは駅舎内にも立てられていた。これは「双葉駅周辺に立ち寄られる方へ」と題するもので、内容は周辺地域に立ち入る際の注意の概略が日本語と英語で書かれていた。ただこれはあくまでも概略で、立入禁止区域などの地図などは駅の隣にあるコミュニティセンターで入手する必要があった。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 写真の階段は上りホームと駅舎を行き来するためのもの、というのが本来の目的なのであろう。しかし運転再開に当たっては、複線であった大野-双葉 間の上り線は緊急避難用道路とされたため、上りホームは使用しなくなった。そのため、通常の東口の他に、この上りホームに繫がる階段も第2の東口の通路として整備され、ホームには出られないようにている。
 この再開通では大野駅と双葉駅は棒線駅とされたために、夜ノ森-浪江 間の15.6kmが1閉塞となってしまった。これだとダイヤが乱れたときの立て直しに時間がかかることになり、この距離だと片道で最大15分程度のタイムロスが発生することになると思われる。実際にこの訪問時に、のちに大雨で運転見合わせがかかり、その後運転を再開するに当たり、この夜ノ森ー浪江 の閉塞区間については先に下り「特急]と上り[普通]の2本を先に通すととになって、後続の下り[普通]列車が夜ノ森で30分以上運転抑止に処せられることになった。
 もし双葉駅が交換設備を設けておけば、閉塞区間が約5km短くなるので、これだけでもロスタイムを片道5分くらいは減らすことができる。とはいえ、再開通時の平時のダイヤでは3時間も列車の間隔が開くこともあるので、閉塞区間が長くなることもやむなしと判断されたのであろうか…。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 別稿でも書いているとおり、再開通に当たっては大野-双葉 間の上り線は緊急避難用道路として整備された。ただなぜか双葉駅構内の道路は舗装されていない。この緊急用道路は駅のすぐ北側で横断している踏切が終点となっている。
 でもこの緊急用道路については、何も双葉駅構内を通すことなく、双葉駅手前(南側)で一般道に繋げてしまい、双葉駅は交換駅として整備した方がよかったのではないかと思う。そうすれば閉塞の距離が短くすることができるのになぁ、と思う。(ちなみに大野駅の場合は、駅北側が堀割と築堤が続いており、避難道路の入口を一般道の接続しようとすると大がかりな工事となるため、駅構内にも避難道路を通す必要があった)
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 下りホームの日暮里側から駅舎を見る。こうしてみると、右の階段が上りホームの昇降のために造られていることがよくわかる。でも現在はホームに降り立つことはできないのは別稿で説明したとおり。
 
【撮影日:21.08.09./掲載日:21.12.29.】
 駅に到着するE531系。この写真の雰囲気だけだと、後ろに見える歩道橋に錆などが見えているものの、駅施設も軌道も架線柱も真新しいものとなっており、新線の開業したてという感じがしないでもない。まあ実際に復旧させるに当たっては、新線建設と同等の工事が行われたことは否めないところではあるが。

 ◆写真の列車情報◆ E531系 水カツ K479(写真先頭はクハE531-1029) 671M 1020発[普通]いわき→原ノ町
 
   
 ●2020.03.11. 富岡-浪江 再開通直前
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.11.】
 駅付近の立入規制解除は2020(令2)年3月4日。左に見えるオレンジ色っぽい建物は「ステーションプラザふたば」という施設で、今回の駅舎改築以前に建てられたものである。
 駅前についてはとりあえず道路だけでなく、一部が面的に立ち入り制限を解除された。とはいえ区域内の宿泊などは相変わらず禁止であった。そして周辺の建物は、地震やその後の歳月で壊れたり、傾いている家々がまだまだ多く残されていた。
 訪問非が震災発生9年後の当日ということもあり、駅前には福島のNHKと民放4社が集結して、何やらお仕事をしていた。私も写真を撮っていたらインタビューを受けそうになりそうになり、「双葉町民ではないですから…」と言って丁重にお断りした(笑)。
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.11.】
 こちらは駅西側の様子。正面を柵状に組んだデザインは東口と同じだ。駅前は道路の舗装も終わっておらず、こちらは再開通には間に合いそうに無い。でも震災前には西口は無かったこともあってか、周囲には建物はないので、多少仕事が遅れても影響はごくごく僅かだと思われる。
 
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.11.】
 駅の南側にある歩道橋から駅構内を見る。再開通に当たっては大柄の駅舎には似合わない棒線駅として復旧された。使用するホームは元の下り線側である。
 
 
【撮影日:20.03.11./掲載日:20.03.11.】
 この橋は、双葉駅より南下したところにある国道288号と前田川を渡る常磐線の橋梁で、震災の際に揺れで崩落してしまった橋として記憶されている方もいらっしゃるだろう。大野-双葉 間は震災前は複線であったことから、橋梁も上下線の2本を復旧している。しかしながら手前の上り線には線路は敷設されておらず、架線なども設置されておらず、路盤はアスファルトで舗装されている。しかも大野駅も双葉駅も棒線駅での復旧となったため、夜ノ森-浪江 間は1閉塞ということになるようだ。
 
 
 

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