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九州旅客鉄道 日豊本線
西屋敷 【次の掲載駅】 中山香
立 石 Tateishi
 2014.05.訪問時
【購入日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 無人駅マークの入った切符。
 「立石」という名前を見ると、個人的には鉄道模型の「TOMIX」のことを思い出してしまう。かつてTOMIXの工場が京成押上線のの京成立石駅の近くにあったためだ。(現在でも事務所は京成立石に残っているが、工場は東武宇都宮線のおもちゃのまち駅の最寄りに移っている。)
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 現在では杵築市となっているが、2005(平17)年までは速見郡山香町、さらにそれ以前の1955(昭30)年までは速見郡立石町であった。立石町は速見郡内でも早くから1898(明31)年から町制を施行している。駅は日豊本線の1910(明43年)の宇佐→中山香 間延伸時と同時に開業している(大分までの開通はその翌年)。その後は補機の取り扱いもあったことから鉄道の町としても機能していたのであろうが、訪問時で一日の利用者が50人を切っているということで、賑わいというものとは縁遠いものになってしまっていた。
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 立石駅の駅舎は1965(昭40)年に建てられたそうだが、いかにもその時代の建物だなと感じる。現在では無人駅であるが、1967(昭42年)の複線化と電化以前は西屋敷-立石 間の"立石越え"と呼ばれる峠越えのために、補機を連結・開放する要の駅として機能していた(補機併結区間は宇佐-立石 間)。そのため駅舎も大きく造られており、駅には機関支区も置かれ、かつては準急停車駅でもあったという。また下り[急行]では走行しながらの補機開放も行われていたそうだ。
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 かつては主要駅であったにもかかわらず、現在無人駅ということもあり、改札口前の広く取られた空間ははがらんとした感じだ。その一方でSUGOCAのカードリーダーが設置されているのは、なんとも今的だ。
 寂しさを紛らわすように、近隣の学校の児童などが描いた絵が掲げられている。こういうことは他の多くの無人駅でも見られることではあるが、こういうものはよくできているものと、(努力している子供達には悪いが)今ひとつのもののと、結構はっきりしていることが多いと感じる。
 駅は綺麗にされており、大事にされている感じがよく伝わる。
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 下の「近距離きっぷ運賃表」を見ると、表示中の最高額となる1,820円でぎりぎり本州・下関に渡れることがわかる。
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 撮影しているポイントは下りホームで、南東側(大分方面)にある跨線橋を見る。複線化・電化以前はそれぞれの上下ホ-ムが並行した2面4線の駅であったそうだ。複線化・電化後は下り線が付け替えられた関係で、2面4線はそのままだが、下りホームは反るような形に変わった。線路の間に広がる空間はそのときできたのだろうか。訪問時は上下線のそれぞれの1線が使用されておらず、2面2線の形態になっている。
 ちなみにここで"複線化・電化"という言葉を使っているが、大分以北で立石-中山香、杵築-日出 間は現在でも単線のままである。
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 上りホームは駅舎側にある。かつて線路があった時代は跨線橋を使って旅客が行き来していたのだろうが、駅舎側の線路が剥がされた後は階段を使わず直接渡れるように通路が造られている。その通路には「1987-2」とプレートが貼られており、昭和52年に造られたことが判る。その通路より中津側(写真手前)の路盤は舗装されており、何かに使われているのだろう(なんて曖昧な表現…)。(写真手前の)ホームにはかつて線路を渡るための業務用の歩行路?が残っており、階段の蓋の裏には靴跡がペイントされている様子がしっかり残っていた。また写真右側に駅名標が見えるが、一番下の1行部分だけグレーになって、そこにローマ字で駅名が書かれている懐かしいタイプのものが残っていた。
 立石駅には昭和中後期に見られた懐かしいものがいろいろと残っている。
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 立石駅に建植されているキロポストを撮影。下りホーム上には83.9kmのキロポスト(写真右上)があり、上り線側には84.5kmのキロポスト(写真左中央)が写っている。この600mの差は西屋敷-立石 間は上下線が並行しておらず、上り線が開業以来の山越えの旧線(電化時に一部が改修)を使用する一方で、下り線は延長3640m新立石トンネルを含む新線で多くの勾配とカーブをキャンセルしているためである。ちなみに西小倉-立石 間の営業キロは84.4kmであることから、営業キロ上は旧線の数値が使われていることが判る。(※ 実キロと営業キロがずれているが、厳密に双方は同じものではない。おそらくこの場合は駅基準の起点と、線路の施設上の起点がずれていると推測する。)
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 下りの白ソニックが通過していく。かつて(例えば485系など)はモーター音も高らかに轟然と通過していったものだが、近年の車輛はモーター音も静かなので、さらーっと通過していく。
 
【撮影日:14.05.09./掲載日:15.03.20.】
 上りの[普通]中津ゆきが到着した。この時、乗降客は私以外にはいなかった。
 
 

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