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(国鉄予定線) 日勝線
JNR / Nissshō Line (Uncompleted Railway Line)

駅リンク先
様似 (えりも岬)

 ●2009年10月訪問時
【撮影日:09.10.14./掲載日15.06.12.】
 日勝線は、道南の襟裳岬を経由する路線の一部を構成する予定線として、国鉄が計画した路線である。その“養生”として運転される路線バスは、様似を境に西の浦河方面の系統と、東のえりも・広尾方面の系統と分割されている。しかし結局、日高本線の終点である様似と、広尾線の終点であった広尾の間は工事が行われることも無く、今となっては開通させることは無謀な状況である。
 もしも、であるが、鉄道が通ったなら以下のような駅が設定されたのではないかというのを想像してみた。仮定として線路は国道336号沿いのルートとし、駅の設置数は多めにしてみた。駅間の括弧の数字は国道336号を通った場合のおおよその距離(単位はkm)である。駅名は現在のバス停名を参照した(旭、茂寄を除く/「日高」「十勝」の接頭語は、実際のバス停では「日勝」)。もう少し現実的に考えると、駅数はもっと少なく、距離は多少短くなるとは思われる。
 様似(2)平宇(3)アポイ登山口/冬島(6)幌満[ほろまん](3)留崎[るさき]/旭(4)笛舞(3)日高大和(2)えりも(2)歌別(5)上歌別(10)庶野[しょや](10)日高目黒(12)音調津[おしらべつ](4)十勝美幌(3)茂寄[もより](2)広尾
 写真はJR日勝線で使用されているJR北海道バスの車。バスにはツバメのマークも入り、国鉄時代からのデザインが継承されている。
 訪問当時は、様似ー広尾 間を結ぶバスは平日3往復、休日2往復のみである。その他に様似ーえりも岬・庶野 間の区間バスがあるが(平日3往復+学校開校日のみ1.5往復、休日2往復)、日勝線を通り抜けるには予定をよくよく考えて組んでいく必要があり、難関である。有名観光地が控えるとはいっても、人口希薄地帯を通り抜ける路線であり、この現状もやむを得ないのかもしれない。
 では昔はどうだったのだろうと、1978(昭53)年10月の時刻表を見ると、様似-広尾 間バスは4往復、様似-えりも岬 間の区間バスは4往復で、他にも区間バスがある。昔はやはり便利だったんだなぁと思いきや、この当時の様似-広尾 間バスは全便えりも岬は経由していない(イメージとしては岬を経由する三角形の2辺の道を通らず、1辺の道でショートカットしていた)。観光というよりは実用向きの運転ルートだったといえばいいのだろうか。また広尾側から直接えりも岬へ向かうバスは夏期のみの運転となっていた。また、これはこれで微妙である。ちなみにショートカットしてしまうバスで襟裳岬へ行くには、「岬市街(現・岬小学校前か?)」のバス停から徒歩7分でたどり着くそうだ。
 撮影は旧広尾線の終点であった広尾駅バス停にて。

  
 

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