飯田線には当駅の他に向市場駅という"市場"と名のつく駅がある。ちょっと失礼な表現をしてしまうが、両駅とも"市"が立つほど人が集まる様な土地柄の様には見えない。この"市場"には別の意味があるのだろうか。
ホームは棒線配置の停留所タイプ。待合室はないが、短い屋根付き部分は存在する。なんだかのんびりとしたいなーという気持ちを誘うような駅風景である。でも私が訪問した日は10月になったにもかかわらず暑い日であった。
写真は道路から駅に通じる通路を写したもの。もしかしたら私がこの通路といっているものも、道路標識が立っているので公道なのかも知れない。それにしても、駅があることを示す表示はこの周囲で私は見つけることができなかった。まさに地元の方のためだけにあるような駅である。
飯田線は私鉄が出自の路線なので、駅間距離が短いのが特徴。出馬－上市場 間はわずか0.6kmの営業距離しかない。だから歩いても移動は大したことは無いだろうと思うと大間違いである。駅間には(天竜川の支流の大千瀬川の支流の)相川が横たわり、道路もちょっと迂回気味で高低差も結構あったりする。出馬、上市場の両駅周辺には人家もあることから、たった0.6kmでも駅を造った理由がよく判る。でも駅間を歩くことで、写真のような鉄道写真を撮るにはお誂え向きな鉄橋(第4相川鉄橋)に出会うことができた。鉄橋を渡る電車の写真を狙うのも面白そうだが、列車本数も少ない区間なので、今回は見送り。