百貨店経営などをしていたそごうが2000(平12)年に破綻した影響で、コトデンそごうが2001(平13)年に閉店に追い込まれ、その債務を琴電が負ったことで経営が悪化、同年に民事再生法の適用を裁判所に申請した。2002(平14)年8月に裁判所からの再生計画が承認されて、経営も一族経営から地元企業などが参画する形に一新された。この訪問当時のことでん(琴電)は再生がスタートしたばかりという時期だった。
画像の「ことでん・JRくるり～んきっぷ」はその再生策のひとつとして発売され、ことでん全線とJRの高松－琴平・志度 間の普通列車を1日乗り降りできるというものである。ただこのきっぷはことでんの駅では発売されておらず、JR駅でしか購入できないという縛りがあった。聞いた話ではこのきっぷの売り上げでことでんに入る収入は僅かばかりだという。JRが琴電支援で販売したという側面はあるのかもしれないが、足下を見ている感がちょっとしてしまう。
民事再生法適用以降、ことでんでは駅名などの一部を除いて通称の漢字書き「琴電」とカタカナ書きの「コトデン」は止めて、平仮名書きの「ことでん」を使うことで統一されているようなので、当HPでもその時期以降の表記は「ことでん」を使用することとする。
この他にも、大人の事情で登場したイルカのマスコットキャラクター「ことちゃん」の誕生や、ラインカラーの導入などもこの時期の話である。ただことちゃんについては、この訪問当時は特にキャラキター付けはされていなかったと思うが、後年、はっちゃけたところがありながら、奥さんと子供には頭が上がらないキャラになっていくとは想像できなかった(笑)。ちなみに私はことちゃんのLINEスタンプを愛用している。